- デスラッシュってどんなジャンル?
- どんなバンドがいる?
- 名盤をまとめて教えてほしい
こんな疑問にお答えします。
この記事は元外資系CDショップのメタルバイヤーでメタル歴25年のゆうきち@yukichi_campが書いています。
まずはデスラッシュとは?からざっくりと解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
- デスラッシュとは
- デスラッシュおすすめの名盤10選
- 1. THE HAUNTED「Made Me Do It」(2000)
- 2. IMPIOUS「Hellucinate」(2004)
- 3. DIMENSION ZERO「Penetrations From The Lost World」(1997)
- 4. THE CROWN「Eternal Death」(1997)
- 5. CARNAL FORGE「Please… Die!」(2001)
- 6. DEFLESHED「Under The Blade」(1997)
- 7. DARKANE「Rusted Angel」(1999)
- 8. DEATHCHAIN「Deathrash Assault」(2005)
- 9. SOILWORK「The Chainheart Machine」(2000)
- 10. AT THE GATES「Slaughter Of The Soul」(1995)
- さらに深堀り!デスラッシュの裏名盤10選
- 11. TERROR 2000「Slaughterhouse Supremacy」(2000)
- 12. EXMORTUS「In Hatred’s Flame」(2008)
- 13. CALLENISH CIRCLE「My Passion Your Pain」(2003)
- 14. LYZANXIA「Eden」(2001)
- 15. CENTINEX「Hellbrigade」(2000)
- 16. REVOCATION「Existence Is Futile」(2009)
- 17. EBONY TEARS「A Handful Of Nothing」(1999)
- 18. LEGION OF THE DAMNED「Malevolent Rapture」(2005)
- 19. THE FORSAKEN「Manifest Of Hate」(2001)
- 20. CONSTRUCDEAD「Repent」(2002)
- 【デスラッシュ名盤20選】まとめ
デスラッシュとは
「デスメタル/メロディック・デスメタル」と「スラッシュメタル」を融合したものです。
「デスラッシュ」の語源は単純に【デス+スラッシュ】ですが、日本で使われることがほとんどです。
海外では「デス/スラッシュ」と表記するか、「デスメタル」または「スラッシュメタル」のどちらかに区分されます。
歴史
デスラッシュは90年代後半に誕生。シーンと呼べるほどの規模感ではないものの、スウェーデンを中心とするヨーロッパで数多くのバンドが活動しています。
代表的なバンドは次のとおり。
ルーツとなるのは以下のジャンルです。
- 北欧デスメタル/メロディック・デスメタル
- 欧州スラッシュメタル
デスラッシュバンドの多くは非常にヨーロッパ的なサウンドを特徴としており、アメリカのデスメタルやスラッシュメタルからの影響は比較的少ないと言えるでしょう。
具体的にはアメリカン・デスメタルのドロドロ感やアメリカン・スラッシュメタルのドライな感触は控えめです。
メロディックな音使いやクリアなサウンドプロダクションを備えていることから、メロディック・デスメタルから発展したとも考えられます。
また、デスメタルはもともとスラッシュメタルが激化して生まれたジャンルですが、スラッシュメタルからデスメタルへ進化する過程における過渡期的サウンドは「デスラッシュ」とは呼びません。
あくまでデスメタル/メロディック・デスメタルとスラッシュメタルの融合を「デスラッシュ」と呼びます。
そういう意味では以下がデスラッシュの走り的作品と言えるのではないでしょうか。
- MERCILESS「Unbound」(1994)
- AT THE GATES「Slaughter Of The Soul」(1995)
おもな特徴
- デスヴォイス
- 高速
- ソリッドなサウンド
- メロディックな展開
- 単音リフ
デスラッシュおすすめの名盤10選
1. THE HAUNTED「Made Me Do It」(2000)
メロデスの始祖アット・ザ・ゲイツのメンバーらによるバンドの2nd。
ほんのり哀愁を漂わせながら突撃する、メロデスとスラッシュメタルのいいとこ取りサウンド。
リフ作りの巧さが光る。
おすすめ曲:2、3
2. IMPIOUS「Hellucinate」(2004)
スウェーデン産バンドの4th。
北欧らしい旋律を練りこんだ激走サウンドはメロディック・デスラッシュと言える。
本作を機に日本での人気が高まった。
おすすめ曲:1、3
3. DIMENSION ZERO「Penetrations From The Lost World」(1997)
元イン・フレイムのイェスパー・ストロムブラードによるプロジェクトの1st EP。
らしさ全開の泣きメロと過激なデスラッシュ・サウンドは、イン・フレイムスをデスメタル側へ振り切ったような音。
メロデス・ファンにもおすすめ。
おすすめ曲:1、2
4. THE CROWN「Eternal Death」(1997)
スウェーデンのデスラッシュ番長による2nd。
次作よりロックンロール成分を増量しデスアンドロール路線へ軌道修正するが、本作は純度100%のメロディック・デスラッシュ。
名盤特集では「Deathrace King」が取り上げられがちだが本作も負けてない。
おすすめ曲:1、3
5. CARNAL FORGE「Please… Die!」(2001)
スウェーデン産デスラッシュバンドのタイトルが最高な3rd。
内容も素晴らしく、ひたすら疾走しまくるピュア・デスラッシュ・アルバム。
ムカつく上司がいたらこのアルバムを渡してやりましょう。
おすすめ曲:1、2
6. DEFLESHED「Under The Blade」(1997)
スウェーデンの古参デスラッシュバンドの2nd。
ザクザクのリフとタイトな高速ドラムで爆裂疾走を繰り返す圧巻の内容。
デスラッシュを語る上では欠かせないマストアイテム。
おすすめ曲:1、3
7. DARKANE「Rusted Angel」(1999)
元アーチ・エネミーのピーター・ウィルドアー(Dr)率いるバンドの1st。
疾走一本槍ではなくテクニカルでドラマティックなデスラッシュを聴かせる名盤。
病的な激烈さのなかで、メロディックなツインギターが光る。
おすすめ曲:2、3
8. DEATHCHAIN「Deathrash Assault」(2005)
フィンランド産バンドの2nd。
もうアルバムタイトルそのままのデスラッシュ絨毯爆撃。
それ以外に言うことなし。
おすすめ曲:1、6
9. SOILWORK「The Chainheart Machine」(2000)
スウェーデンのメロデスバンドによる2nd。
ピーター・ウィッチャーズのテクニカルながらも泣きまくるギターをフィーチャーしたメロディックデスラッシュ。
本作までとなる激烈デスラッシュ路線に愛着があるファンも多い。
おすすめ曲:1、2
10. AT THE GATES「Slaughter Of The Soul」(1995)
スウェーデンのメロデスバンドによる4th。
メロデスの名盤として名高い本作だが、突貫リズムやギターの刻みなど、感触は限りなくデスラッシュに近い。
悲壮感溢れるメロディーは絶品。
おすすめ曲:1、2
さらに深堀り!デスラッシュの裏名盤10選
11. TERROR 2000「Slaughterhouse Supremacy」(2000)
ソイルワークのビョーンらによるプロジェクト・バンドの1st。
突貫デスラッシュチューンのオンパレードが痛快な一枚。
洗練されていくソイルワークよりもこちらを支持したファンも多かったように思う。
おすすめ曲:2、3
12. EXMORTUS「In Hatred’s Flame」(2008)
アメリカのデスメタルバンドのデビュー作。
ネオクラシカル超絶シュレッドギターを搭載したデスメタル/デスラッシュをブチかます。
ありそうで無かったスタイルが新鮮。
おすすめ曲:1、2
13. CALLENISH CIRCLE「My Passion Your Pain」(2003)
デンマークのメロデス/デスラッシュバンドによる4th。
メロディックな旋律を織り込みながら無骨にガツガツ刻む、職人気質なデスラッシュ。
随所で切れ込むリードギターも扇情力が高い。
おすすめ曲:1、2
14. LYZANXIA「Eden」(2001)
フランスのメロデス/デスラッシュバンドによる2nd。
デスラッシュらしい刻みやスピード感とメロディックで凝った展開を聴かせる。
デイヴ・ムステイン(MEGADETH)似のノーマルヴォーカルをフィーチャーしたデュアルヴォーカル体制。
おすすめ曲:1、2
15. CENTINEX「Hellbrigade」(2000)
スウェーデンのメロデス/デスラッシュバンドによる5th。
DISSECTIONを彷彿とさせる暗黒トレモロリフにスラッシーな疾走感をプラス。
ヤケクソ気味の小汚いヴォーカルも味わいがある。
おすすめ曲:1、4
16. REVOCATION「Existence Is Futile」(2009)
USマサチューセッツのテクニカルデス/スラッシュメタルバンドによる2nd。
デス/スラッシュらしいアグレッションを損なうことなく、フュージョン風の変則リフやフレーズを組み込んだ個性派トリオ。
時折オーセンティックメタル的な展開を見せるところもニクイ。
おすすめ曲:2、7
17. EBONY TEARS「A Handful Of Nothing」(1999)
スウェーデンのメロデス/デスラッシュバンドによる2nd。
1stではバイオリンなどを用いた耽美系メロデスをプレイしていたが、突如マッドなデスラッシャーに変貌。
賛否両論あったが、個人的には断然支持。これぞ裏名盤。
おすすめ曲:1、2
18. LEGION OF THE DAMNED「Malevolent Rapture」(2005)
前身バンドOCCULTから改名したオランダのデスラッシュバンドによる1st。
カビが生えたような地下臭を漂わせながら激走しまくるデスラッシュ。
シュミーア(DESTRUCTION)を彷彿とさせるヴォーカルも病的。
おすすめ曲:1、2
19. THE FORSAKEN「Manifest Of Hate」(2001)
スウェーデンのメロデス/デスラッシュバンドによる1st。
AT THE GATES直系の攻撃性と北欧らしい叙情メロ満載の一枚。
楽曲のクオリティやサウンド面など、どれも高品質。
おすすめ曲:1、2
20. CONSTRUCDEAD「Repent」(2002)
スウェーデンのデスラッシュバンドによる1st。
疾走パートを軸としながらも、緩急つけた展開で聴かせるメロディックデスラッシュ。
次作以降はモダン化していくが、純デスラッシュとしては本作が一番。
おすすめ曲:1、2
【デスラッシュ名盤20選】まとめ
以上、デスラッシュの名盤を紹介しました。
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