- メロディック・スピードメタルってどんなジャンル?
- どんなバンドがいる?
- 名盤をまとめて教えてほしい
こんな疑問にお答えします。
この記事は元外資系CDショップのメタルバイヤーでメタル歴25年のゆうきち@yukichi_campが書いています。
まずはメロディック・スピードメタルとは?からざっくりと解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
- メロディック・スピードメタルとは
- メロディック・スピードメタルおすすめの名盤10選
- 1. HELLOWEEN「Keeper Of The Seven Keys Part2」(1988)
- 2. ANGRA「Angels Cry」(1993)
- 3. STRATOVARIUS「Episode」(1996)
- 4. SONATA ARCTICA「Silence」(2001)
- 5. DRAGONFORCE「Inhuman Rampage」(2006)
- 6. RHAPSODY「Symphony Of Enchanted Lands」(1999)
- 7. BLIND GUARDIAN「Somewhere Far Beyond」(1992)
- 8. HAMMERFALL「Glory To The Brave」(1997)
- 9. NOCTURNAL RITES「The Sacred Talisman」(1999)
- 10. HIBRIA「The Skull Collectors」(2009)
- 【メロスピ/メロパワ名盤10選】まとめ
メロディック・スピードメタルとは
言葉の意味そのままで「叙情的なメロディと疾走感あるリズムを主軸としたヘヴィメタル」です。 略して「メロスピ」と呼ばれます。
類似ジャンルに【メロディック・パワーメタル(メロパワ)】がありますが、ほぼ同じものと考えてください。
あえて線引きすると次のような感じ。
- メロスピ:直線的で線が細め
- メロパワ:パワフルで骨太
あくまでイメージなので、両ジャンルに明確な壁は存在しません。
また、海外では「メロディック・スピードメタル」とは呼ばず、「スピードメタル」や「パワーメタル」と呼ぶことがほとんどです。
歴史
メロディック・スピードメタルの原点となるのは、1987年にドイツ出身のHELLOWEENが発表した2ndアルバム「Keeper Of The Seven Keys Part1」です。
ルーツとなるのはNWOBHMや以下の70年代〜80年代前半のバンド。
HELLOWEENは上記のバンドから以下の要素を抽出し、メロディック・スピードメタルの原型を作り上げました。
- ツインバスドラム連打の疾走感
- ドラマティックで高揚感あるメロディ
- 超絶ハイトーンヴォーカル
- 流麗なツインギター
「Keeper Of The Seven Keys Part1」をきっかけとし、ドイツから同系統の「HELLOWEEN型バンド」が大量に生まれることとなります。
日本では「HELLOWEEN型バンド」を総称して【ジャーマンメタル】と呼び、絶大な人気を獲得。メタル人口アップに貢献しました。
【ジャーマンメタル】の代表的なバンド
ドイツを中心に盛り上がったメロディック・スピードメタル ムーブメントは90年代に入ると北欧を含むヨーロッパ全土 〜 南米 〜 北米へ飛び火。
近隣ジャンルと交配を繰り返しながら、以下のジャンル形成にも影響を与えています。
おもな特徴
- ツインバスドラム連打の疾走感
- 叙情的なメロディ
- クラシカルな旋律
- ドラマティックな展開
- ファンタジック
- ハイトーンヴォーカル
- キラキラのキーボード
メロディック・スピードメタルおすすめの名盤10選
▶ 各楽曲30秒試聴できます!
1. HELLOWEEN「Keeper Of The Seven Keys Part2」(1988)
ドイツ出身、メロディックスピードメタルの創始者による3rd。
メロディックスピードメタルの原形を作り上げた前作から、よりいっそう風格と威厳が増した名盤。
マイケル・キスクのどこまでも伸びる超人的なハイトーンヴォーカルは全人類必聴の凄まじさだ。
おすすめ曲:2、8
2. ANGRA「Angels Cry」(1993)
ブラジル出身のメロディックスピードメタルバンドの1st。
クラシックの旋律を織りまぜながら、優雅かつ劇的に展開するメロディックスピードメタル。
のちにキコ・ルーレイロ(Gt)がMEGADETHに加入すると誰が予想できただろうか。
おすすめ曲:2、4
3. STRATOVARIUS「Episode」(1996)
フィンランド出身のメロディックスピードメタルバンドの5th。
ティモ・トルキ(Gt)とイェンス・ヨハンソン(Key)によるソロバトルも熱い、ネオクラシカル系メロディックスピードメタル。
次作「Visions」が人気だが、メタルらしいガッツあるリフが聴ける本作がイチオシ。
おすすめ曲:1、2
4. SONATA ARCTICA「Silence」(2001)
フィンランド出身のメロディックスピードメタルバンドの2nd。
キラキラとしたキーボードをフィーチャーし、北欧らしい透明感に溢れたサウンドが日本でバカウケした。
哀愁の美旋律とみずみずしい感性に満ちた名盤。
おすすめ曲:8、12
5. DRAGONFORCE「Inhuman Rampage」(2006)
イギリス出身のメロディックパワーメタルバンドの3rd。
規格外のスピードと超絶技巧でメロディックパワーメタルシーンのトップバンドへと駆け上がった出世作。
ブラストビートを交えた豪快な疾走感と流麗なメロディのコンビネーションはメロパワの究極形態。
おすすめ曲:1、2
6. RHAPSODY「Symphony Of Enchanted Lands」(1999)
イタリア出身のシンフォニックメタルバンドの2nd。
RPGやファンタジー映画のような、壮大でドラマティックなシンフォニック絵巻に悶絶。
クサいメロディが炸裂するアンセム「Emerald Sword」は合唱必至だ。
おすすめ曲:2、9
7. BLIND GUARDIAN「Somewhere Far Beyond」(1992)
ドイツ出身のメロディックパワーメタルバンドの4th。
無骨なパワーメタルに中世ヨーロッパの世界観をミックスしたファンタジックな名盤。
雄大なコーラスと荒削りな疾走感に心が震える。
おすすめ曲:1、2
8. HAMMERFALL「Glory To The Brave」(1997)
スウェーデン出身のパワーメタルバンドの1st。
90年代末「メタル冬の時代」にデビューし、欧州におけるメタルムーブメントを誘発した重要作。
当時IN FLAMESのイェスパー・ストロムブラードが作曲に参加したことも話題となった。
おすすめ曲:1、3
9. NOCTURNAL RITES「The Sacred Talisman」(1999)
スウェーデン出身のメロディックスピードメタルバンドの3rd。
デスメタルから転身したとは思えないクサメロ満載のメロディックスピードメタル。
次作以降は正統派メタルに接近し洗練されていくが、このイモ臭さがたまらなく愛おしい。
おすすめ曲:1、4
10. HIBRIA「The Skull Collectors」(2009)
ブラジル出身のメロディックパワーメタルバンドの2nd。
パワー、スピード、テクニックの三拍子揃ったサウンドでメロパワファンを狂喜させた名盤。
ユーリ・サンソンが熱く歌い上げるメロディにメロイックサインが止まらない。
おすすめ曲:1、3
【メロスピ/メロパワ名盤10選】まとめ
以上、メロディック・スピードメタルの名盤を紹介しました。
もっとメロディック・スピードメタルをディグるなら、聴き放題のストリーミングサービスがおすすめです。