新世代オールドスクール・デスメタルとは
2010年代に入ると【新世代オールドスクール・デスメタル】と呼ばれる若手バンドが出現。
彼らは、
- ENTOMBED
- BOLT THROWER
- DEATH
- MORBID ANGEL
など、90年代前後を思わせる古典的デスメタルを鳴らし、「オールドスクール・デスメタル・リバイバル」の狼煙を上げました。
「高速」「テクニカル」「クリアなサウンドプロダクション」が主流の現代デスメタルに対して、新世代オールドスクール・デスメタルバンドは
- ミドルテンポ主体
- 荒々しい演奏
- プリミティブなサウンドプロダクション
という、まさにデスメタル黎明期のバンドを彷彿とさせる「新しくも懐かしい」デスメタルサウンドを特徴としています。
【OSDMリバイバル】新世代オールドスクールデスメタルおすすめの名盤7選
1. VENOM PRISON「Samsara」(2019)
UK産デスメタルバンドの2nd。
湿った旋律を織りまぜながら、アグレッシブでグラインディングなデスメタルを聴かせる。
女性ヴォーカリスト=ラリッサのおとこ顔負けの激烈グロウルも話題性充分。
おすすめ曲:3、6
2. GATECREEPER「Sonoran Depravation」(2016)
USアリゾナ出身のデスメタルバンドによる1st。
BOLT THROWERを思わせる重戦車サウンドと北欧オールドスクールデスメタルをミックス。
デスメタルのハイテク化・複雑化に逆行するシンプルなリフが渋い。
おすすめ曲:1、3
3. BLOOD INCANTATION「Hidden History Of The Human Race」(2019)
USコロラド出身のデスメタルバンドによる2nd。
宇宙やSFをテーマとしたコズミックデスメタルなるジャンルを開拓した注目株。
長尺曲が多いものの難解さはなく、神秘的なフレーズや楽曲展開でコズミック感を演出している。
おすすめ曲:1、2
4. SKELETAL REMAINS「Devouring Mortality」(2018)
USカリフォルニアのデスメタルバンドによる3rd。
シャープな単音リフや噛みつくようなヴォーカルなどがDEATHを彷彿とさせる。
90年代風の派手なリードギターも逆に新鮮だ。
おすすめ曲:2、3
5. NECROT「Blood Offerings」(2017)
USカリフォルニアのデスメタルトリオによる1st。
MORBID ANGELのような邪悪系リフとドロドロとした質感はまぎれもなく80年代〜90年代デスメタルの影響下にある。
浅草デスフェスト2019では、アルバムは本作1枚のみのリリースながらもヘッドライナーを務めたほどの実力者。
おすすめ曲:1、2
6. HORRENDOUS「Anareta」(2015)
USペンシルバニア出身のデスメタルバンドの3rd。
メランコリックな旋律を装備したオールドスクールデスを軸に、プログレやオーセンティックなHR/HMの成分を増量。
ガビガビの陰湿なヴォーカルも含め、個性的なサウンドを聴かせる。
おすすめ曲:2、4
7. DEATH BREATH「Stinking Up The Night」(2006)
ENTOMBED、THE HELLACOPTERSのニッケ・アンダーソンが結成したバンドの1st。
ほどよくルーズなオールドスクールデスメタルはオリジネーターならではの老獪さに溢れる。
デスメタルをプレイしているが、ロックンロール魂は隠しきれない。
おすすめ曲:1、2