- パワーメタルってどんなジャンル?
- どんなバンドがいる?
- 名盤をまとめて教えてほしい
こんな疑問にお答えします。
この記事は元外資系CDショップのメタルバイヤーでメタル歴25年のゆうきち@yukichi_campが書いています。
まずはパワーメタルとは?からざっくりと解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
- パワーメタルとは
- パワーメタルおすすめの名盤10選
- 1. MANOWAR「Kings Of Metal」(1988)
- 2. METAL CHURCH「The Dark」(1986)
- 3. ONSLAUGHT「In Search Of Sanity」(1989)
- 4. VICIOUS RUMORS「Digital Dictator」(1987)
- 5. ICED EARTH「Night Of The Stormrider」(1991)
- 6. SANCTUARY「Into The Mirror Black」(1990)
- 7. POWERMAD「Absolute Power」(1989)
- 8. CHASTAIN「The 7th Of Never」(1987)
- 9. WILD DOGS「Reign Of Terror」(1987)
- 10. HELSTAR「A Distant Thunder」(1988)
- 【パワーメタル名盤10選】まとめ
パワーメタルとは
名前の通り、パワフルで男くさいヘヴィメタルのこと。
特にアメリカを中心とした【 正統派ヘヴィメタル以上、スラッシュメタル未満 】といえるサウンドを「パワーメタル」と呼びます。
ただし、日本でも人気のある「メロディック・パワーメタル」とは別物です。
ゴリゴリのスラッシュメタルが苦手な人でも、このパワーメタルなら聴けるのではないでしょうか。
歴史
1980年代初頭、NWOBHMとUKハードコアが融合してスラッシュメタルへと発展していく一方で、NWOBHMをそのまま激化したような「元祖パワーメタル」ともいえるバンドがカナダから現れます。
それが次の2組です。
- ANVIL
- EXCITER
彼らのサウンドをベースとし、さらに以下の要素を加えたものが「パワーメタル」と呼ばれるようになります。
- サウンドの硬質化
- スラッシュメタルの攻撃性
「パワーメタル」はジャンルとして「シーン」と呼べる基盤がなかったこともあり、スラッシュメタルの弱体化とともに80年代末ごろをピークに多くのバンドが消滅。
90年代に入るとPANTERAを筆頭としたグルーヴメタルにパワーメタルの要素が受け継がれていきました。
なお、同時期にドイツでは独自のパワーメタル「ジャーマンメタル」が強固なシーンを形成し、隆盛を迎えます。
さらにヨーロッパを中心に「メロディック・パワーメタル」がブームになるなど、パワーメタルの主戦場はヨーロッパへと移っていきました。
おもな特徴
- パワフルでガツガツとしたリフ
- スピーディーな楽曲
- ドライでソリッドなサウンド
- 歌い上げるヴォーカル
- でも決してメロディアスではない
- ほぼスラッシュメタルと言えるものもあり
パワーメタルおすすめの名盤10選
1. MANOWAR「Kings Of Metal」(1988)
US正統派ヘヴィメタルの象徴的バンドの 6th。
圧倒的なパワーと勇壮でドラマティックな楽曲は純度200%ヘヴィメタル。
そこらのエクストリームメタルバンドが束になっても敵わない威圧感はまさにキング・オブ・メタル。
おすすめ曲:1、8
2. METAL CHURCH「The Dark」(1986)
USパワーメタルバンドの2nd。
正統派メタルとスラッシュメタルのちょうど中間といえるパワーメタルの名盤。
硬派でドラマティックな楽曲はどれもクオリティが高い。
おすすめ曲:1、2
3. ONSLAUGHT「In Search Of Sanity」(1989)
UKスラッシュメタルバンドの3rd。
超絶シンガー、スティーヴ・グリメット(元GRIM REAPER)が電撃加入し、粗野なスラッシュから高性能パワーメタルに生まれ変わった問題作。
スラッシュメタルファンからは不評だったが、 本作を最高傑作とするメタルファンも多い。
おすすめ曲:2、3
4. VICIOUS RUMORS「Digital Dictator」(1987)
USパワーメタルバンドの2nd。
ソリッドで切れ味鋭いリフと硬派なメロディーに男気を感じる名盤。
故カール・アルバートの灼熱ヴォーカルにガッツポーズが止まらない。
おすすめ曲:3、10
5. ICED EARTH「Night Of The Stormrider」(1991)
USパワーメタルバンドの2nd。
無骨かつスラッシーなリフさばきで楽曲をドラマティックに展開させていく職人技の一枚。
特に欧州では現在も絶大な人気を誇る。
おすすめ曲:2、3
6. SANCTUARY「Into The Mirror Black」(1990)
USヘヴィメタルバンドの2nd。
ウォーレル・デインの怪しげな歌と、スラッシュとも正統派とも言えない独特のダークメタルは中毒必至。
本作を最後にバンドは解散し、ウォーレルはNEVERMOREを結成する。
おすすめ曲:1、2
7. POWERMAD「Absolute Power」(1989)
USパワーメタルバンドの1st。
しっかり歌うヴォーカルに欧州正統派メタルからの影響を感じるが、バックは完全にスラッシュメタル。
地味ではあるものの、堅実なパワーメタルを聴かせる裏名盤。
おすすめ曲:1、3
8. CHASTAIN「The 7th Of Never」(1987)
US正統派メタルバンドの3rd。
デイヴィッド・T・チャスティンのテクニカルギターが楽曲を引っ張るダイナミックなパワーメタル。
女性版ロニー・ジェイムズ・ディオとも言われたレザー・レオーネの歌声も強烈。
おすすめ曲:1、2
9. WILD DOGS「Reign Of Terror」(1987)
US正統派メタルバンドの3rd。
ディーン・カストロノヴォの怒涛のドラミングと憂いのあるワイルドなパワーメタルナンバーがずらりと並ぶ。
もっと知られていてもおかしくない名盤中の名盤。
おすすめ曲:1、2
10. HELSTAR「A Distant Thunder」(1988)
US正統派メタルバンドの3rd。
テクニカルなツインギターとハイトーンヴォーカルが劇的パワーメタルを盛り上げる。
必殺の名曲「Winds Of War」だけで白飯3杯いけます。
おすすめ曲:1、8
【パワーメタル名盤10選】まとめ
以上、パワーメタルの名盤を紹介しました。
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