- プログレッシブメタルってどんなジャンル?
- どんなバンドがいる?
- 名盤をまとめて教えてほしい
この記事は元外資系CDショップのメタルバイヤーでメタル歴25年のゆうきち@yukichi_campが書いています。
まずはプログレッシブメタルとは?からざっくりと解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
- プログレッシブメタルとは
- プログレッシブメタルおすすめの名盤10選
- 1. DREAM THEATER「Images And Words」(1992)
- 2. QUEENSRYCHE「Operation : Mindcrime」(1988)
- 3. TOOL「Lateralus」(2001)
- 4. MESHUGGAH「Destroy Erase Improve」(1995)
- 5. RUSH「Moving Pictures」(1981)
- 6. FATES WARNING「Awaken The Guardian」(1986)
- 7. SYMPHONY X「The Divine Wings Of Tragedy」(1997)
- 8. OPETH「Ghost Reveries」(2005)
- 9. BETWEEN THE BURIED AND ME「The Great Misdirect」(2009)
- 10. CIRCUS MAXIMUS「Isolate」(2007)
- 【プログレメタル名盤10選】まとめ
プログレッシブメタルとは
プログレッシブロックとヘヴィメタルが融合したもので、【progressive = 進歩的な、革新的な】という意味のとおり、以下の要素を備えたヘヴィメタルです。
- 高度なテクニック
- 変拍子を使用した複雑なアンサンブル
- Aメロ→Bメロ→サビ…のような既存のロック/ポップスの型にとらわれない楽曲構成
歴史
のちのプログレッシブメタル勢に大きな影響を与えたプログレッシブロックバンドが以下の2組です。
- KING CRIMSON
- RUSH
両者とも高度なテクニックとハード&ヘヴィな要素を融合した実験的な作品を連発。
アート性とコマーシャル性を兼ね備えた孤高の地位を築いています。「元祖プログレッシブメタル」ともいえる存在です。
80年代〜90年代にかけてプログレッシブロックとHR/HMの融合が本格化します。
正統派ヘヴィメタル側からプログレッシブロックにアプローチしたのが
- QUEENSRYCHE
- FATES WARNING
- SAVATAGE
スラッシュメタル側からは
- VOIVOD
- WATCHTOWER
- MEKONG DELTA
そんななか、プログレッシブメタルの決定打となったのがDREAM THEATERが1992年にリリースした2nd「Images And Words」です。
本作でプログレッシブメタル界のトップバンドとしての地位を築くと同時に、多くのフォロワーを生むこととなりました。
また、80年代の「速弾きブーム」の仕掛け人で「シュラプネルレコード」の社長マイク・ヴァーニーが新設したプログレッシブロック専門レーベル「マグナカルタレコード」もプログレッシブメタル躍進に貢献。
以下のバンドを世に送り出しています。
- SHADOW GALLERY
- MAGELLAN
- CAIRO
なお、「マグナカルタレコード」はLIQUID TENSION EXPERIMENTを始めとするDREAM THEATER関連プロジェクトも多数リリースしています。
その後もデスメタルやオルタナティブロックなど、様々なジャンルを取り込んできたプログレッシブメタルですが、2000年代に入るとMESHUGGAHから派生した「ジェント」がブームになるなど、まだまだ進化はとどまるところを知りません。
おもな特徴
- クラシックやジャズなど他ジャンルを融合
- 大作志向
- テクニカル
- 変拍子
- ドラマティック
プログレッシブメタルおすすめの名盤10選
▶ 各楽曲30秒試聴できます!
1. DREAM THEATER「Images And Words」(1992)
USマサチューセッツ出身、プログレッシブメタルの絶対王者による2nd。
圧倒的な演奏テクニックや歌メロの叙情性など、スケール感がケタ違いの歴史的名盤。
リスナーの想像力を刺激するドラマティックなサウンドは他の追随を許さない。
おすすめ曲:1、5
2. QUEENSRYCHE「Operation : Mindcrime」(1988)
USシアトルのヘヴィメタルバンドの3rd。
アルバム1枚を通してストーリー仕立てにした、まるで映画のような名盤。
ジェフ・テイトの表現力豊かな歌唱を乗せた正統派ヘヴィメタルチューンはどれも強力。
おすすめ曲:3、6
3. TOOL「Lateralus」(2001)
USカリフォルニアのヘヴィロックバンドの3rd。
KING CRIMSONがヘヴィロック化したような、ひたすら暗く、ヒトの内側を深く侵食していく怪盤。
こんな悪夢のような作品が全米チャート1位を獲得するのだから恐ろしい。
おすすめ曲:1、5
4. MESHUGGAH「Destroy Erase Improve」(1995)
スウェーデンのエクストリームメタルバンドの2nd。
鋭角で攻撃的なリフと絶妙なズレを生む複雑なリズム、ジャジーなリードなど、すべてが独創的な一枚。
2000年代に流行した新しいプログレメタル「ジェント」の生みの親でもある。
おすすめ曲:1、3
5. RUSH「Moving Pictures」(1981)
カナダのプログレッシブロックバンドの8th。
コンパクトでポップな楽曲のなかに、複雑な技巧を溶け込ませた名盤。
70年代のプログレッシブロックと90年代のプログレッシブメタルの架け橋となった。
おすすめ曲:1、4
6. FATES WARNING「Awaken The Guardian」(1986)
USコネチカットのヘヴィメタルバンドの3rd。
IRON MAIDENスタイルの正統派ヘヴィメタルを劇的に編みあげた元祖プログレッシブメタル。
幻想的な叙情メロやドラマ性など、DREAM THEATERに多大な影響を与えた。
おすすめ曲:3、8
7. SYMPHONY X「The Divine Wings Of Tragedy」(1997)
USニュージャージーのプログレ/パワーメタルバンドの3rd。
PANTERA直系のモダンヘヴィネスを導入し、攻撃力が増した様式美プログレメタル。
マイケル・ロメオのネオクラシカルギターとラッセル・アレンの灼熱ヴォーカルの対比もgood。
おすすめ曲:1、3
8. OPETH「Ghost Reveries」(2005)
スウェーデンのプログレッシブデスメタルバンドによる8th。
獰猛なデスメタルと70年代のプログレッシブロックやブリティッシュフォークの香り漂うメロウなパートを融合。
知的で深みのあるサウンドに魅了されるファンが続出した。
おすすめ曲:1、5
9. BETWEEN THE BURIED AND ME「The Great Misdirect」(2009)
USノースカロライナ出身のカオティック/プログレメタルバンドの5th。
様々なジャンルをボーダーレスに横断しながら、予測不能な展開でリスナーを翻弄する。
激流のようなサウンドの中で、とつぜん現れる叙情パートのカタルシスは異常。
おすすめ曲:2、4
10. CIRCUS MAXIMUS「Isolate」(2007)
ノルウェーのプログレメタルバンドの2nd。
適度にエッジのたったサウンドと北欧らしい叙情メロが爽快なプログレメタル。
難解さはまったくなく、純粋にメロディックメタルとしても高品質。
おすすめ曲:1、2
【プログレメタル名盤10選】まとめ
以上、プログレッシブメタルの名盤を紹介しました。
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