今回はテクニカル/プログレッシブ・デスメタルの名盤を紹介します。
テクニカル/プログレッシブ・デスメタルとは
80年代後半に誕生したデスメタルは、90年代に入ると技巧・楽曲構成ともに複雑化が進みました。
デスメタルのオリジネーターであるDEATHが1991年にリリースした4th「Human」あたりから、その流れが加速。
テクニカル/プログレッシブ・デスメタルが、デスメタルのいちサブジャンルとして認識されるようになります。
サウンドの特徴は、元来デスメタルが持つ獰猛性やスピードよりも、知的な楽曲構成や神秘性を重視していることです。
さらに、2000年以降はOPETHを代表とする、デスメタルと70年代のプログレッシブロックやフォークミュージックなどを融合したバンドも出現しています。
【テクデス】テクニカル/プログレッシブ・デスメタルおすすめの名盤8選
1. CYNIC「Focus」(1993)
フロリダのプログレッシヴ・デスメタルバンドの1st。
加工されたヴォーカルやフュージョンを思わせる知的で複雑な曲展開など、デスメタルに革新をもたらした一枚。
浮遊感のある独自のサウンドはいつ聴いても新鮮だ。
おすすめ曲:1、2
2. ATHEIST「Unquestionable Presence」(1991)
USフロリダのスラッシュ/デスメタルバンドによる2nd。
技巧派揃いのメンバーが繰り出す変拍子と複雑な楽曲展開がスリリングな傑作。
前衛的な展開の中で、目の前がパッと開けるようなメロディックな旋律にカタルシスを感じる。
おすすめ曲:1、3
3. NOCTURNUS「The Key」(1990)
USフロリダのデスメタルバンドによる1st。
スペーシーなキーボードと隙あらばピロピロ弾きまくるギターが異様なテクニカルデスメタル。
強引にリフをつなぎ合わせ展開していく力技が素敵すぎる。
おすすめ曲:1、2
4. PESTILENCE「Testimony Of The Ancients」(1991)
オランダのデスメタルバンドによる3rd。
SF映画的なキーボードをフィーチャーし、ドラマティックな展開を見せるプログレッシブデスメタル。
硬質リフとメロディックなリードギターの対比もポイント高し。
おすすめ曲:1、3
5. THE FACELESS「Planetary Duality」(2008)
USカリフォルニアのデスメタルバンドによる2nd。
ブルータルなヴォーカルと空間を埋め尽くすバカテクギター、機銃掃射ドラムが暴れまくるテクニカルデスメタル。
まさにジャケ絵の巨大未確認生命体のごとき異次元サウンド。
おすすめ曲:2、4
6. OBSCURA「Omnivium」(2011)
ドイツのプログレッシブデスメタルバンドによる3rd。
ブルータル&テクニカルながら、メロディックなリフさばきと情感溢れるリードギターが劇的な一枚。
メロデスファンにもぜひ聴いてもらいたい。
おすすめ曲: 1、2
7. OPETH「Ghost Reveries」(2005)
スウェーデンのプログレッシブデスメタルバンドによる8th。
獰猛なデスメタルと70年代のプログレッシブロックやブリティッシュフォークの香り漂うメロウなパートを融合した傑作。
知的で深みのあるサウンドに魅了されるファンが続出した。
おすすめ曲:1、5
8. SADIST「Above The Light」
イタリアのテクニカル・デスメタルバンドの1st。
終始テクニカル/プログレッシブに攻め立てるが、随所にシンフォニックなパートを挟みこむ異様なサウンド。
プレ・メロデスとも言えるサウンドはカーカスの「Heartwork」に近いものがある。
おすすめ曲:3、6